歯周病とは、細菌の感染によって引き起こされる炎症性疾患で、歯の周りの歯ぐき(歯肉)や、歯を支える骨などが溶けてしまう病気です。歯と歯肉の境目(歯肉溝)の清掃が行き届かないでいると、そこに多くの細菌が停滞し歯肉の辺縁が炎症を起こして赤くなったり、腫れたりしますが痛みはほとんどの場合ありません。
さらに進行すると膿がでたり歯が動揺してきて、最後には歯を抜かなければならなくなってしまいます。
歯周病(歯槽膿漏)とは、プラークに潜む歯周病菌が、歯を支える顎の骨や歯肉を徐々に溶かしていく病気です。初期段階では自覚症状がなく、進行すると歯肉の腫れや出血、歯の動揺といった症状が現れ、最終的には歯が抜け落ちてしまうこともあります。「歯肉が腫れている」「歯肉から出血する」「朝口の中がネバつく」といった症状がある方は、歯周病の可能性がありますので、気になる症状があれば、千葉市稲毛区小仲台「JR稲毛駅」東口より徒歩30秒の歯医者「千葉総合歯科稲毛 矯正歯科」までできるだけ早めにご相談ください。
歯周病は気づかないうちに静かに進行するのでサイレント・ディジーズ(静かなる病気)とも呼ばれており、予備軍を含めて日本の成人の約8割がかかっているといわれるほど蔓延しています。また35歳以上の約7割がむし歯ではなく、歯周病が原因で歯を失っているといわれています。虫歯と違い、歯ではなく歯を支える土台の組織が破壊される恐ろしい病気です。歯周病菌は口の中全体に生息しているので数本の歯がリスクを負うことも少なくありません。
また、歯周病は感染症の一種です。そのため全身の免疫力が低下すると発症し悪化します。また、歯周病が全身疾患に悪影響を及ぼすこともあります。
歯周病が口の中全体で中等度以上の場合、出血や膿を出している歯周ポケット(歯の根と歯ぐきの隙間)は、表面積の合計が手の平と同程度になると言われています。手の平サイズの出血や膿が放置されていれば、当然、全身の健康から見ても無関係とは言えないということを実感していただけると思います。
それらの歯周病菌は血流などに乗って全身を巡り、下記のような様々な疾患・症状に影響します。
また、歯周病に限らず、歯をすべて失ってしまった方は抑うつになるリスクが高いとも言われています。
糖尿病を抱える方は歯肉炎や歯周炎になっていることが多い傾向があり、歯周病と糖尿病が相互に関連し病状を悪化させ合うという調査報告があります。
また逆に、どちらかの治療により、もう片方の症状も改善されるという相互関係にもあることもわかっています。
それぞれの治療効果を上げるためにも、密接な関係にある歯周病と糖尿病 両方の改善・管理に取り組みましょう。
歯周病原因菌には女性ホルモン(エストロゲン)を好む細菌が存在することや、妊娠中はホルモンバランスが変化することで、歯周病になるリスクが高まることが報告されています。
さらに、歯周病原因菌が産生する物質が胎盤を刺激し、陣痛を促進して早産のリスクを高めたり、胎児の成長を阻害する可能性(早期低体重児出産のリスクが7倍)もあるため、妊娠中の方は「千葉総合歯科稲毛 矯正歯科」で歯周病の治療や予防に取り組むようにしましょう。
早期低体重児出産とは、妊娠37週未満で2,500グラム以下の新生児を出産してしまう状態を言います。
歯周病菌などの細菌が血管に入り込む際に起こる刺激により、動脈硬化を起こす物質が発生するとされており、さらにその刺激で血管内に沈着物が作られて血液の通り道が細くなってしまうことから、心臓疾患を引き起こすリスクも上げると言われています。
動脈硬化・心筋梗塞が生じた血管内面より歯周病原菌が検出されたことから、双方の因果関係が確実なものになってきました。
歯周病菌などの細菌の含まれる唾を誤って肺に飲み込んでしまうことで発症する肺炎で、特に口腔内の清潔が十分に保たれていない高齢者や神経疾患などで寝たきりの方が罹患していることが多いです。
通常の肺炎とは異なり、元気がない、食欲がでない、のどがゴロゴロ鳴るなどの症状のみが見られる場合がほとんどです。
口腔内のケアや誤嚥防止のトレーニングで予防することができます。
歯周病原因菌が体内に侵入し、認知症の原因物質が脳に蓄積し、記憶障害が起きるという仕組みを九州大学などの研究チームが解明しました。歯周病と認知症の関連は近年注目を集めており、認知症対策につながる発見です。
認知症の7割を占めるアルツハイマー型認知症は「アミロイドベータ」などの異常なたんぱく質が長年、少しずつ脳に蓄積し、発症や症状の進行につながるとされてます。
このように、歯科疾患を軽く考えることはとても危険ですが、お口のケアやメンテナンをしっかりと行っていれば予防することができます。全身の健康を守るためにも、お口の健康状態の維持に取り組みましょう。
上記に該当する方は、歯周病がより早く進行してしまう可能性があるため、早めに「千葉総合歯科稲毛 矯正歯科」にて検査することをおすすめします。
歯周病は進行状況によって、歯肉炎→歯周炎の2つに大別されます。
歯周病の初期段階は、歯ぐきが腫れただけの状態です。この状態を歯肉炎と言います。歯肉炎の炎症は歯肉にとどまり、骨やその周囲組織(歯根膜・セメント質)にはまだ問題が起きていない状態です。
しかし、この状態を放置してしまい細菌感染が歯ぐきの深い部分にまで進み、骨などの周囲組織まで壊れてしまった状態を歯周炎と言います。
歯ぐきに炎症が起きている状態。ブラッシングの際などに出血しやすくなります。歯周ポケット(歯と歯ぐきの境目の溝)の深さは、3mm程度です。
顎の骨が溶け始めた状態。歯ぐきが腫れ、ブラッシングの際に出血が認められるだけでなく、冷たい水がしみたり、口臭が出たりします。歯周ポケットの深さは、4mm程度です。
顎の骨が半分くらい溶けた状態。歯を指で押すと揺れを感じます。歯ぐきの腫れや出血に加え、歯が浮くような感じがしたり、口臭が強くなったりします。歯周ポケットの深さは、6mm程度です。
顎の骨の3分の2以上が溶けた状態。歯の揺れがさらにひどくなります。歯ぐきが下がり歯根が露出し歯が長く見えたり、歯と歯ぐきの境目から膿が出て口臭がよりきつく感じるようになります。この状態を放置すると、最悪の場合、歯が抜け落ちます。歯周ポケットの深さは、8mm程度と非常に深くなります。
薬で歯周病を治す歯周内科を行っています。
歯周病治療の基本はプラーク(歯垢)や歯石を取り除くことです。そのために歯科医院では適切なブラッシングの指導や歯のクリーニング「PMTC(プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング)」を行います。それでも改善が見られない場合は、これまでは外科的処置を行うことがほとんどでしたが、最近は薬剤を使って治療する方法「歯周内科」も開発されています。「千葉総合歯科稲毛 矯正歯科」では歯周内科にも対応しています。
歯周内科治療とは位相差顕微鏡で、お口の中に感染している細菌・真菌・原虫などを特定し、動画管理システムに記録しそれらの微生物に感受性のある薬剤を選択し、微生物叢を非常に綺麗な状態に改善することで歯周病を内科的に治す治療方法です。
「千葉総合歯科稲毛 矯正歯科」での歯周内科ではまず原因菌を特定します。そのために欠かせないのが「ペリオスコープ(位相差顕微鏡)」です。まずお口の中からプラークを採取し、位相差顕微鏡で原因菌の有無や種類を確認します。そしてそれぞれの細菌の種類に有効な除菌薬剤を服用していただき、そのあとでカビの除去薬剤やカビ取り歯みがき剤を使用していただくのです。
STEP 1
STEP 2
STEP 3
STEP 4
歯周病患者の口腔内細菌と歯周内科治療後の口腔内細菌
歯周病の原因菌を特定し、薬によって除菌を行うことができます。
プロービング検査とは、プローブという目盛りのついた金属製の器具で、歯と歯肉の間の歯肉溝の深さを計測する、歯周病の基本的な検査です。歯周病が進行していればいるほど歯肉溝は深くなるので、歯肉のふちから歯との隙間の底まで、距離を測って重症度を判断します。
健康な歯では溝の深さが2~3mm程度ですが、歯周病を発症して歯ぐきが腫れたり、歯を支える骨が溶けたりすると、歯と歯肉の間の溝は深くなり、4mm以上になるとリスクが高い歯とされます。
プロービング時の出血の有無もチェックします。歯ぐきの腫れなど表面上は問題なく見えても出血が見られる場合は、歯周ポケット内部で炎症が起きていることがあります。
歯周病の症状が進行すると、歯を支える歯槽骨まで炎症がおよび、骨が溶けてきます。この状態を確認するために行なうのが、レントゲン検査です。 なお「千葉総合歯科稲毛 矯正歯科」では骨の状態をより正確に把握するためCT撮影も行うことができ、必要に応じて撮影することがあります。
歯は健康な状態でも力をかけると少し動くもの(生理的動揺)ですが、歯周病が進行していると、歯を支える骨が溶けるので、グラグラと大きく揺れ動きます(病的動揺)。このグラつき具合の動揺度を検査して、重症度を診断します。
また歯周病のせいで、歯が移動して咬み合わせが悪くなる、逆に悪い咬み合わせが原因で歯周病になるなど、歯周病と咬み合わせには相関関係があることから、このチェックも行ないます。
歯石には歯ぐきより上に付着する「歯肉縁上」の歯石と、歯ぐきの見えない部分に付着する「歯肉縁下」の歯石の2種類があります。歯肉縁上の歯石は白または黄白色で、比較的やわらかいことが多く、1~2回で除去できることがほとんどです。
これに対し、歯肉縁下の歯石は歯肉からの出血の影響により黒く、歯ぐきの中に付着し、歯面にこびりついているため、除去は簡単ではありません。歯肉縁下の歯石を除去するには、何度も通院する必要があります。
歯周基本治療が終了した時点で、歯周病検査を再度行い、 治療前後を比較して効果を判定します。
よくなっていればメインテナンスへ移行します。
問題が残ってしまったところに関しては歯周外科治療(歯周組織再生療法)を検討します。
歯周初期治療で十分な歯周組織の回復が得られない場合、歯周外科手術を行います。さまざまな術式の手術があるので個々の患者さんに合った手術方法を選択します。また、歯の周囲の骨の欠損が認められる場合、適応であれば再生療法を行うことも可能です。歯周外科処置後は、再度歯周組織再評価を行い、問題がなければメインテナンスへ入ります。
フラップ手術(歯肉剥離掻把術)は、歯周基本治療で治りきらなかった、深い歯周ポケットが残り炎症が消えなかった場合に行う歯周外科手術です。
フラップ手術は、深い歯周ポケットを形成している病巣がよく見えるように、歯肉を切開して部分的に開き、深い部分に残っている歯石や感染している組織を取り除く切除的外科療法です。
歯肉を部分的に切り開くことで、感染をおこしている病巣を実際に目で確認することができます。直接見ることで、歯周基本治療で取りきれなかった歯石をしっかり取り除き、炎症により破壊された歯槽骨の形態を整えることができるため、歯周組織を健康な状態に導いていくことができます。
部分的に切り開いた歯肉(フラップ)は、これらの処置後に元に戻して縫合します。
フラップ手術は、一般的な抜歯手術より多少手術範囲は広くなりますが、入院などは必要ありません。処置の時間は、治療する歯の本数や状態にもよりますが、数本で1~2時間程度です。
歯肉弁根尖側移動術(APF)法とは歯周ポケットが深い場合や歯肉が狭い場合に歯の支えに関与していない歯肉部分を切除し、歯根に付着する歯石などを除去してから歯肉を縫合します。そして歯を支える歯肉(角化歯肉:コラーゲン繊維の多い歯肉)の増加を促し露出した歯根を覆っていきます。
以下の場合は不適用になります。
遊離歯肉移植術(FGG)法とは、歯根のまわりの角化歯肉が少ないときに上顎の口蓋から上皮のついた歯肉を切り取って歯根のまわりに移植する処置です。FGGは結合組織のみではなく上皮も一緒に移植します。
供給側である口蓋側に違和感を感じる場合があります。
結合組織移植術(CTG)法は、FGG法と同じように、歯根のまわりの角化歯肉が足りないときに行う手術です。FGG法との違いは上顎の口蓋から結合組織のみを切り取って移植することです。これにより歯根面を覆う歯肉の厚みを増やします。
通常口蓋の歯肉を供給側とするので、口蓋に少し違和感が残る場合があります。
歯周組織再生療法とは、歯周病で失ってしまった歯を支えている歯周組織(歯肉・セメント質・歯根膜・歯槽骨)を再生(自分自身の再生能力を引き出し、失った組織を自身の細胞で修復)させる治療法です。
以前は歯周病で失った骨は元に戻すことができず、その骨に支えられていた歯は抜くしかありませんでした。ですが近年では、歯周病治療の進歩により骨の再生が可能となりました。
歯周組織再生療法にはいくつかの方法がありますが、「千葉総合歯科稲毛 矯正歯科」では「エムドゲイン」、「リグロス」を使用した治療とGTR法などを行っています。
エムドゲインゲルは、スウェーデンのビオラ社で開発された動物由来(幼弱ブタ)の歯胚組織を使用した歯周組織再生用材料です。主成分は、エナメルマトリックスデリバティブと言って、子供の頃、歯が生えてくる時に重要な働きをするタンパク質の一種です。
現在の科学水準に基づいた安全性、信用度の高い薬剤で、2009年3月現在、世界44カ国で使用されております。
歯周ポケットの深さが6mm以上、X線写真上で深さ4mm以上、幅2mm以上の垂直性の骨欠損を有する中等度又は重度の歯周炎の歯周外科手術の際に、露出された歯根面上に補助的に局所適用する。
リグロスの成分は細胞を増やす成長因子で、この成長因子の作用により歯周病で破壊された歯周組織の再生を促進する治療法です。
フラップ手術で、プラーク・歯石などを取り除いた後に歯槽骨の欠損部にリグロスを塗布し、歯を支えている歯周組織の再生を促します。
リグロスと同じ成分は、すでにやけどや床ずれなどの治療に使用されています。
また、2016年9月よりリグロスによる歯周組織再生療法は保険適用となりました。
リグロスは、成長因子の作用により歯周病で破壊された歯周組織の周囲にある細胞を増やし、さらに血管を作って細胞に栄養を送り込みます。
これらの作用により歯槽骨などの歯周組織が再生されます。
GTR法(Guided Tissue Regeneration Technique)は、歯周病によって失われた歯を支える骨を再生させる治療方法です。
メンブレンという特殊な膜を使用し、歯槽骨が再生するためのスペースを確保、骨の再生を邪魔する歯肉の侵入をブロックすることにより、失われた骨を再生させます。
1982年にスウェーデンで治療が始まり、日本では1992年に「ゴアテックスメンブレン」が厚生労働省に認可され、治療が始まりました。2008年からは健康保険が適応になり、厚生労働省が定める施設基準を満たした医療機関(2019年現在:歯科医療機関の11%が認可)では、健康保険でGTR法がおこなえるようになりました。メンブレンは、いくつかのメーカーから販売されています。
条件が良ければ骨をかなり再生させることが可能ですが、適応症が限られること、手術がリグロス、エムドゲインに比べると難しいという欠点があります。そのため、2000年代後半からは使用される機会が減りました。
炭酸ガスレーザーなどは歯肉などの軟組織の治療に有効です。エルビウムヤグレーザーは軟組織だけでなく歯石を除去することもできるレーザー治療器です。痛みや不快感はほとんどありません。歯周ポケット内の歯周病菌の除菌も可能で、歯周病が出す毒素「エンドトキシン」までも無毒化し、また細菌の巣ともいえるバイオフィルムを破壊し、歯周病に感染した歯肉の除去も可能です。エルビウムヤグレーザーは先端から水を吹きつけ患部を冷やしながら治療を行うので表面のみに作用します。止血作用があり除菌効果があるので短期間での治癒が期待できます。
以下のような治療器具が届きにくい個所に、レーザーを使用することで歯石などを取り除くことができます。
重度の歯周病になると顎の骨が溶け、歯の根が分かれている箇所(根分岐部)が出てきてトンネルができます。その部分は治療器具が届きにくいため、レーザーを使用します。
歯の根に沿って垂直的に骨が失われることを垂直性骨吸収といいます。歯と歯ぐきの間に器具が届きにくいため、こちらもレーザーを使用して歯石を取ります。
口臭の原因は様々ありますが、その中でも歯周病を原因とする口臭が最も多く報告されています。
ある調査によると、成人の4人に1人が口臭の問題を持っているといわれ、口臭による、社会生活への悪影響は、深刻なものです。
口臭には、一時的なものと、持続的なものがあります。一時的なものとしては、例えば、朝起きた時、一時的に口の中が乾燥しているため発生する場合や抜歯等の歯科治療後に数日発生する場合があります。問題になるのは、持続的な場合ですが、その原因は様々です。
喫煙は、肺癌のみならず多岐にわたり健康を損なうことが明らかにされつつある。多くの疫学調査から、人種を問わず喫煙は歯周病の環境因子からみた最大のリスクファクターとしての強い関連性が示されており、喫煙者は非喫煙者に比べて2~8倍、歯周病に罹患しやすいことが報告されている。また、血中のニコチンは、毛細血管の収縮作用があることが知られており、臨床的特徴の一つとして喫煙者では非喫煙者に比較して、プロービング時の出血が少なく発赤も弱く症状が現れにくい13)。喫煙は歯周病の治癒を遅延させるため、歯周治療に対する反応は喫煙者のほうが非喫煙者に比べ低下していることが示されている。しかしながら、重度の喫煙歴のある人でも、禁煙することで歯周病に対するリスクが低下することが知られている14)。そのため、喫煙者の歯周治療には禁煙が必須であることを十分に説明し、必要に応じて禁煙外来や他の医療機関と連携しながら患者の禁煙 を支援する必要がある。
特定非営利活動法人日本歯周病学会「歯周治療の指針2015」から引用
「喫煙」は、歯周病を悪化させるリスク要因の一つ。国立がん研究センターが1164人(男性552人、女性612人)を対象におこなった疫学調査で、「男性」は自らタバコを吸う人はもろんのこと、人の煙を吸う「受動喫煙」でも歯周病のリスクが高まることが明らかになりました。「男性」で「受動喫煙経験のない非喫煙者」をベースに比較したところ、「喫煙者」は約3.3倍、「家庭のみで受動喫煙経験のある非喫煙者」では約3.1倍、「家庭および家庭以外の場所で受動喫煙経験のある非喫煙者」では約3.6倍、重度の歯周病になるリスクが高くなりました。タバコのニコチンは歯周病をひき起こす歯周病菌の発育を促し、その病原性を高めます。受動喫煙でも同様のメカニズムで歯周病の悪化に拍車をかけることが推察されます。
この研究では、女性の場合は受動喫煙と歯周病との間に関連がみられず、その理由は不明とされています。ただし受動喫煙は、心筋梗塞やぜんそく、早産など健康にさまざまな悪影響を及ぼすことは明らかです。男性女性問わず、タバコには注意をしてください。
朝日新聞出版「日本人はこうして歯を失っていく」から引用
虫歯や歯周病の治療が終了したら、「もう歯医者に行かなくても良い」ということではありません。
痛みが出たり、何らかのトラブルが生じたりして、初めて歯科を受診する人が多いですが、痛くなる前の受診が歯を守ります。病気になって、痛みが出てからでは遅いのです。
メインテナンスとは、歯を守るための治療です。病気が発生しにくい口内環境を「千葉総合歯科稲毛 矯正歯科」でつくり、長期的に健康を守ります。
汚れを効果的に落とすためには毎日の正しいブラッシングが欠かせません。プラークを染め出すと磨き残しを起こしやすい部分を確認できるので、効果的なブラッシングを身につけやすくなります。当院では患者さんのお口の状態に合わせたブラッシング指導を行っています。
プラークだけでなく、歯ブラシでは落とせない石灰化した歯石を専用器具で除去します。ざらついた歯面をつるつるにし、汚れをつきにくくします。
歯の再石灰化を促し歯質を強化する効果が期待できるフッ素を歯の表面に塗布します。フッ素には虫歯菌のはたらきを抑える作用もあるので定期的なフッ素塗布が虫歯予防に有効です。
プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニングのことで歯科医師や口腔衛生のプロフェッショナルの歯科衛生士が専用機器を使って歯の汚れを徹底的に落とします。毎日のケアでは落としきれない歯と歯茎の溝や歯と歯の間のプラークや歯石を取り除きます。虫歯や歯周病予防に有効です。
噛み合わせが乱れていると食べかすがたまりやすくなり虫歯や歯周病の原因になります。また強く当たる部分があり過度の負荷がかかると歯周病を誘発しますので、定期的な噛み合わせチェックはお口の健康につながります。
虫歯も歯周病も感染症です。生活習慣の悪化により免疫力が低下すると発症や悪化のリスクが高まります。喫煙習慣や睡眠時間、食生活などをお伺いし、必要に応じてお口のトラブル予防につながるアドバイスをしています。